震災当日に押し寄せた大津波は、近所の知人も含めて十人以上の命を奪っ てしまいました。我々も難を逃れたものの、浸水した室内の電気窯や機材類がほぼ全滅でした。しかしながら命があっただけでも良かった。それでも直後は、焼き物を続けられるか分からないひどい状況でした。
近所の人たちや陶芸教室の生徒さん、ボランティアさんに助けられ、約1カ 月後には教室の復活にこぎ着けることができました。しかし、陶芸を巡る 状況は厳しく「何か新しい展開を考えなければ」と思案する中、窯場の棚の奥からひょっこり出てきたのが、ポリ袋に入った陶器スピーカーの原型でした。
未曽有の被害をもたらした東日本大震災から丸10年を迎えました。
この日、私たち家族は避難所で過ごしました。
この段階では自宅や仕事場がひどいことになっていることも知らずにいました。
その当時ガラケーで写した避難所の光景です。
良くも悪くもこのあとそれまでと一変した生活が待っているのですが。
陶器スピーカー「Amano Iwabue」の原点も実はここにあります。
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